SkyGel®

SkyGel®(スカイジェル)はメビオール株式会社が開発した新しい植物用保水剤です。SkyGel®の高い保水性によって水やりの手間が大幅に省けます。また、乾燥しやすくメンテナンスが難しい屋上、法面などの緑化に有用です。

SkyGel®の動画(Youtube)をぜひご覧ください!

SkyGel®の性質

植物用保水剤は使えない?

従来の植物用保水剤には、紙おむつや衛生用品にも使用されている架橋ポリアクリル酸ソーダゲル(SAP)が用いられ、様々な製品が開発、販売されてきました。 SAPを高濃度で土壌に添加すると植物の発芽および生長が著しく阻害されてしまいます(写真)。その原因は今まで、SAPの吸水性が強すぎて植物から水分を奪ってしまうためであると考えられており、現在ではほとんど使用されていません。

SkyGel®の誕生

アイメック®システムは設置が容易で構造もシンプルで廉価です。システムは 給液装置と栽培ベッド(フィルム、不織布、止水シート、2本の灌水チューブ)から成っています。止水シートによって地面とは完全に隔離されているので、砂漠地帯やコンクリ ートの上など、「どこでも農業」ができます。更に止水シートによって供給された水と肥料が外部に漏れないために従来の農法 に比べ、水と肥料の使用量が大幅に少ないと同時に環境に大変優しい農法です。

1w/v%以上の高濃度でも使用できます

培養土、川砂にSkyGel® と市販保水剤をそれぞれ高濃度(1w/v%)で添加して苗(キュウリ、カイワレ)の生育実験を行ったところ、市販保水剤の場合は、発芽および発育が著しく阻害されたのに対して、SkyGel®の場合には優れた生長が認められました。

SkyGel®の活用

作物の栽培へ

雨水や水やりなどで植物に供給された水の内、5%程度が生長に利用され、残りの95%程度の水が無駄になっていると言われています。これは、植物が水を摂取するのに時間がかかることと、土壌の保水性が十分でないことに原因があります。地球温暖化現象などの影響で水資源が急速に失われている昨今に、水が有効に使われないのはもったいない話です。SkyGel®は土の保水性を高め、植物の水の摂取効率を高める効果があります
現在、市販されている数種類の植物栽培用培土には、SkyGel®が添加されいます。保水性が向上し、水遣りの手間が省略できると好評です。また、当社が開発した高糖度トマトなどの生産システムであるアイメックに使用する培土中にもSkyGel®が使用されていて、高糖度トマトの生産を容易にしています。

添加濃度の増加によって

富士山5合目の法面(砂地)にイタドリの種子を5月旬に播種し11月中旬に観察したところ、添加濃度が増加するに従って植物の生育が促進されました。乾燥が厳しい砂地で且つ急傾斜の法面にSkyGel® を添加することにより、特に夏季には、雨水の吸収と徐放が行われ、植物の枯死を阻止できたと考えられます。

乾燥に弱い植物の栽培へ

~キュウリ苗が夏に3日間無給水!~

今までの保水剤は0.1w/v%以上添加すると、植物の発育が阻害されてしまい、使用できませんでしたが、SkyGel®なら0.1w/v%以上の高濃度でも植物の生長を妨げることがありません。優れた保水効果を発揮し、乾燥に弱い植物や厳しい乾燥環境下での使用ができます。様々な濃度でSkyGel®を添加した土壌で乾燥に非常に弱いキュウリ苗を栽培し、極度の乾燥状態(夏季に3日間無給水)にして、添加濃度と保水力に関する実験を行ないました。 2.0w/v%添加したところ、きゅうりの苗はしおれませんでした。

法面緑化に抜群の実績!

~ 緑化面積は67万m2以上 ~

九州では14万㎡以上、四国、北陸、沖縄では10万㎡以上の法面がSkyGel®を使用した施工技術によって緑化されています(2007年4月現在)。水が保持しづらい斜面で効果は抜群!安定した施工実績でこれからも緑化に貢献します。

屋上緑化やガーデニングに

都市のヒートアイランド化を抑制するために、都市では屋上緑化義務が課されています。真夏の日中の屋上は、コンクリートの表面温度が70℃以上にも達しますが水やり等のメンテナンスが困難であるため、植物の生育には非常に過酷な環境です。通常の土壌では毎日水やりを行わなければなりませんが、SkyGel®を添加した土壌を使用した場合、真夏の屋上で2週間無灌水で芝生を生育させることができました。2000年から3年間に亘り、SkyGel®を用いて東京都内で約30棟の屋上緑化を施工したところ、良好な結果が得られました。

SkyGel®の特徴

効果の持続性

SkyGel®の保水効果は、土壌の性質や環境等にもよりますが、2~3年間保持されます。 また、未使用のものは日光を避け暗所で保管すれば、10年程度の保存が可能です。

高吸水、保水力

SkyGel®の吸水量は自重の100倍程度です。すなわち、1gのSkyGel® で約100mLの水分を吸収、保持することができます。

適合性

SkyGel®は液体タイプ、顆粒タイプ、緩効性タイプなど様々なタイプの肥料やほとんどの農薬、除草剤と一緒に使用できます。

安全性

培土に混入されたSkyGel®は、紫外線や微生物などによって徐々に分解され炭酸ガスと 水になりますので、通常の土壌と同様に処理することができます。

自然分解性

SkyGel®は、SAPと同様、紙おむつや衛生用品にも使用される架橋ポリアクリル酸重合体で作られており、人体にも安全です。
SkyGel®は、土壌中で徐々に分解される「地球に優しいハイドロゲル」ですので、安心してお使いいただけます

SkyGel®の吸水力で少量の使用でも高い保水力です。
保水効果も長期間持続するのでとても経済的です。

SkyGel®の使用方法

使用方法

SkyGel®に、 SkyGel®の乾燥重量の30~75倍程度の水または液肥を吸収させた後、培土へ均一によく混ぜてお使い下さい。

使用量の目安 (参考量)

培土の体積に対してSkyGel®の使用量は、乾燥時(吸水前)重量で通常約0.1~0.5w/v%です。 対象の植物や環境によって、適切な使用量や膨潤倍率が異なりますのでご使用状況にあわせてご利用ください。

(例)SkyGel®を0.3 w/v%添加することとし、50倍の水を吸収させて培土にまぜる場合

植木鉢 鉢径

培土体積
SkyGel®使用量
乾燥重量 膨潤(50倍)
6号鉢 18cm 約2L 6g 300mL
8号鉢 24cm 約5L 15g 750mL
10号鉢 30cm 約8L 24g 1200mL

(例)SkyGel®を各濃度で添加することとし、50倍の水を吸収させて培土にまぜる場合

対象 面積と深さの例 SkyGel®使用量
乾燥重量(割合) 膨潤(50倍)
樹木 1㎡
深さ 100cm
1〜5kg
(0.1〜0.5)
50〜250L
芝生 1㎡
深さ 10cm
500g
(0.5%)
25L
農業用培土
(アイメックトマト)
1㎡
深さ 2cm
20〜40g
(0.1〜0.2%)
1〜2L

使用上のご注意

必ずお読みください

使用条件について

  • 水や液肥を吸収させた状態で、均一に培土へよく混ぜて使用してください。
  • 適量を使用してください。( SkyGel®が多過ぎると空気層が保てなくなります )
  • 乾燥したままのSkyGel®を使用する際は、注意が必要です。
    (均一に混ぜること、ある程度保水力がある培土であること、填圧しないこと )
  • SkyGel®が吸水した状態で土壌表面に出ていると日光で分解し、効果がなくなります。

保管について

  • 直射日光と湿気を避けて保管してください。
  • 本品は食べられません。お子様の手の届かないところに保管してください。

取り扱いについて

  • 乾燥状態の粉末は舞いやすいため、吸引や目に入らないように注意してください。
  • 万一、目に入った場合は15分以上水道水で洗い流し、医師の診察を受けてください。 また、吸引したり飲み込んだ場合も、直ちに医師の診察を受けてください。

Sky Gel®の販売形態

SkyGel® 粉末状、平均粒径0.4mm 嵩比重 約0.5g/mL
容量 形状 ご注文単位
1 100g入 アルミ袋 1袋
2 1Kg アルミ袋 1袋
3 15Kg クラフト製紙袋 1袋

SkyGel®に関する特許

SkyGel®に関する特許は、日本をはじめとして世界各国に申請中もしくは取得済です。

例) US Patent No. 6,286,254B1 / No. 6,615,539B1

製品情報

Product Info

アイメック®

アイメック®(フィルム農法)は、世界が今日直面している食の安全性、水不足や土壌汚染等の深刻な問題に対処するために開発されたハイドロゲル膜を用いた世界初の技術です。imecアイメック®ではハイドロゲルでできた薄いフィルムの上で植物が育ちます。フィルムには無数のナノサイズの穴が開いており、水と養分だけを通します。

SkyGel®

SkyGel®(スカイジェル)はメビオール株式会社が開発した新しい植物用保水剤です。
SkyGel®の高い保水性によって水やりの手間が大幅に省けます。また、乾燥しやすくメンテナンスが難しい屋上、法面などの緑化に有用です。

メビオールジェル

ポリマー素材を使用した、温度に応答する熱可逆性ハイドロゲル。
完全な合成高分子であるため、タンパク・ウイルス等による感染などの危険性はありません。薬物の徐放性担体(DDS)、電気泳動用担体、化粧品基材、細胞・組織の3次元培養担体など様々な応用が可能!

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